~家族の協力を得られない患者の看護を通して~ 外来 外科医長 岩松 清人 主任 岡部 真利子 本人の思いを尊重し最期を迎えられた一事例 4階東病棟 外科部長 岡部 敏夫 看護師 池野 麻衣: 2013年7月11日: デング熱感染症の看護を振り返っての学び 6階東病棟 看護師 看護用語 東京都 全科共通, 質の高い看護を行う上で重要となる「倫理」。看護学校ではもちろん、臨床においても度々その言葉を耳にしますが、「倫理」とは何か、なぜ重要なのかを、完璧に理解できていますでしょうか?, 倫理の存在なくして、また、倫理に従わなくして、質の高い看護を提供することは出来ないと言われているほど、看護倫理は非常に重要なものなので、「倫理」とは何かを、まだハッキリとは分からないという方は、当記事を参考に理解に努めてください。, 看護倫理とは、いわば看護師が業務を行う上で守るべき「道徳」や「規範」のことで、簡単に言うと、質の高い看護を提供するための「考え」や「行動」の指針のことです。, 指針が定まっていなければ、各看護師・病院が行うケアに大きな差異が生じてしまい、患者が適切な看護・治療を受けることができなくなってしまうため、看護倫理の存在やそれに準ずることは非常に大切なのです。, 看護倫理の始まりは今から約65年前の1953年で、すべての患者が質の高いケアが受けられるよう、適切な看護を行う上でのガイドラインとして、国際看護師協会(ICN)が、世界で初めて国際的な倫理綱領(行動指針)を策定しました。, 日本においては日本看護協会が1988年に初めて、看護師の基本的責任と人間性の尊重、ケアの質の向上への努力、差別のない看護の提供、プライバシーの保護など、10項目を策定。, 目まぐるしい医療技術の発展や社会情勢の変化に伴い、日本看護協会は従来の倫理綱領の見直し・改定に取り組み、2003年に新たな行動指針を提示し、それが現在の看護倫理として、日本の看護ケアの指針となっているのです。, 2003年に日本看護協会によって提示された倫理綱領は15項目あり、すべての看護師がこれらの行動指針をもとにケアを実施していかなければいけません。以下に日本看護協会が掲げる倫理項目を、事例を踏まえて分かりやすく要約し列挙します。, いかなる場面においても、生命・人格・尊厳が守られることを判断・行動の基本として、患者の自己決定を尊重し、 そのための情報提供と決定の機会の保障に努めるとともに、常に温かな人間的配慮をもって対応すること。, 年齢、性別、国籍、人種・民族、宗教、信条、経済的状態、健康問題の性質にかかわらず、すべての対象者に平等な看護ケアを提供すること。, 効果的な看護援助が行えるよう、患者との信頼関係を築くと共に、築かれた関係によって生まれる看護者への信頼感や依存心に誠実に応えるように努めること。, 看護・治療などに関して十分な情報を得た上で、その方針を選択する権利、自己決定に際する権利を尊重し、さらに診療録や看護記録などの求めに対しては、施設内の指針に則り、誠意を持って応じること。, 個人情報の利用目的を説明し、職務上で知り得た個人情報について守秘義務を尊重するとともに、情報の漏出を防止すること。, 保健医療福祉関係者によって看護・治療が阻害されている時や、適切に実施されていない場合、さらに家庭内暴力など身体・精神的に危険にさらされている場合には、患者を保護するために働きかけるなど、適切な看護を受けられるようにすること。, 自己の能力や看護に対する責任を認識した上で、看護実践を行うこと。また、自己の能力を超える看護が求められる際、他の看護者に委譲する場合には、自己および相手の能力を正しく判断した上で、看護実践を行うこと。, 質の高い看護を提供するために、研修や学会・研究会、そのほか自主学習など、専門職業人としての自己研鑽に努めること。, 患者に関する知識・理解の交換や、看護・治療における工夫の提案など、他の看護者や保健医療福祉者との協力関係を構築・維持することによって、より質の高い看護を提供すること。, 自らの職務に対して、質の高い看護を行うために重要となる行動基準(自主規制)を設定すること。また、これを遵守し実施すること。, 日本または世界中で行われている最新の研究を活用して、看護を実践すること。また、自らが率先して専門的知識・技術の創造と開発を行い、看護学の発展に寄与すること。, より良い看護を提供できるよう、自身の健康管理をしっかりと行うこと。特に援助専門職が陥りやすいストレスや燃え尽きを予防・緩和するために、職場における活動と私生活における休息のバランスを保ち、ストレスマネジメントをうまく機能させること。, 社会または看護を必要とする人々からの信頼を得るよう、誠実さ、礼節、品性、清潔さ、謙虚さなど、社会的常識を十分に養い、看護を提供する専門職としての品行を高く維持するよう努めること。, 対象者の健康を保持増進するために、施設内における環境整備だけでなく、自然環境の破壊や社会環境の悪化に関する問題について、積極的に介入し解決に努めること。, 看護の質を高めるために、保健医療福祉および看護に関する、社会の変化と人々のニーズに対応できる制度の確立に積極的に携わるとともに、専門職能団体などの組織が行う活動を通して、よりよい社会づくりに貢献すること。, 臨床現場において、看護職員と看護ケアや治療の方針を決定する際に、釈然としない思い、いわゆるジレンマを抱くことがあります。これは、看護を提供する人それぞれに異なった思考が存在するために起こります。, さまざまな思考が存在することで、看護実施における困惑が生じ、患者に適切な看護・医療を提供できなくなってしまうため、看護を提供する者すべてに共通する概念として、日本看護協会によって「倫理原則」が作られました。, なお、看護の倫理原則には、医療倫理学に基づいた「自律尊重原則」「善行原則」「無危害原則」「正義原則」の4つの原則に加え、医療専門職に課せられた義務や規則の基礎となる「誠実の原則」「忠誠の原則」(以下、統合)の2つの原則があります。, 自律とは、「自由かつ独立して考え、決定する能力」のことを指し、臨床現場において、情報の提供や疑問の解決を通して、患者の意思決定を尊重すること。, 病院や医療関係者に利益のある決定を下すのではなく、患者にとって利益となる行動をとること。, 転倒・転落の予防など、患者が危害を及ぶことを避けるために十分な注意を払い、リスクを最小限に抑えること。, 集中治療室のベッドや災害医療用機器などの医療資源を提供できる人数の範囲内で、平等かつ公平に提供すること。, 虚言や欺瞞など、信頼を損なう行動をとらないこと(誠実)。また、秘密や約束を守ること(忠誠)。, 臨床現場では、カンファレンスを通して患者や家族に対しする看護・治療方針を決定しますが、その際に看護師や医師など医療関係者のさまざまな意向が交錯し、患者・家族・医療関係者が足並みを揃えて治療を進められない事態に陥ってしまいがちです。, そこで、臨床倫理学・臨床医学における倫理的決定のための実践的なアプローチ法として、「臨床理論の4分割法」が提案されました。これはカンファレンスに際する円滑な方針決定のための一つの考え方であり、「倫理綱領」や「倫理原則」にも準じています。, カンファレンスにおいて、上記の各項目に準じた、以下のチェックポイントをもとに、各患者に即した看護・治療方針を決定していきます。, 「倫理綱領」「倫理原則」「臨床倫理」など、倫理における様々なガイドラインが提唱されていますが、はたして倫理というのは本当に必要なものなのでしょうか?, そもそも倫理というのは、「道徳」や「規範」といった、人として守り行うべき道であり、これは看護という枠組みの中だけに存在するのではなく、様々な職業においても存在します。, また、私たちの生活の中でも、たとえば「妊婦や高齢者に席を譲る」、「落し物を交番に届ける」など、これも一種の倫理に当てはまります。, このように、秩序が保たれることで、社会全体が良い方向に進み、反対に指針となるものが存在しなければ、このような善行が一般的に行われることがないため、社会の秩序が乱れてしまいます。, 看護においては、急速な医療技術の発展や社会情勢の変化に伴い、各人の価値観が多様化したことで、患者に最適なケアを提供することがますます難しくなってきています。それゆえ、すべての患者が最適なケアを受けることができるよう、行動指針となる看護倫理の存在や、それに準ずる精神は非常に大切なのです。, 優秀な看護師とは、豊富な知識と高い技術を有している者に限りません。いくら知識と技術を有していても、倫理で提唱されている事項、つまり患者を優先した看護の考えに則して行動していなければ、優秀とは言えないのです。, 看護倫理は、すべての患者に質の高い看護を提供するための“指針”であり、自分本位ではなく患者を優先にした、看護における理想的な考えであるため、看護学生はもちろん、臨床経験豊富な方も、初心に戻って再度理解に努め、質の高い看護実践を行っていってください。, 東京都在住、正看護師。自身が幼少期にアトピー体質だったこともあり、看護学生の頃から皮膚科への就職を熱願。看護学校を経て、看護師国家資格取得後に都内の皮膚科クリニックへ就職。ネット上に間違った情報が散見することに疑問を感じ、現在は同クリニックで働きながら、正しい情報を広めるべく、ライターとしても活動している。, スピーチカニューレは、気管切開をしていても発声できるカニューレです。スピーチカニューレをする, 人工呼吸法の1つである「NPPV」。侵襲性は低いものの、合併症の発症率が高いことで看護量は多, 1、病院とはかけはなれた異常な組織 看護技術. : 病院として利益となりうる経済的に裕福な患者の入院を優先して受け入れるのではなく、すべての患者に対して平等に対応する, 患者の家族が患者に対して病気の通知拒否を懇願した場合でも、患者本人が通知を望むなら、それを叶え、患者・家族・医療関係者が一丸となって治療を行える体制を整える, 勤務時だけでなく、プライベートにおいても患者の名前や年齢、病名や病状などの情報を口外しない, 頭部損傷で来院した小児患者が、頭部だけでなく胸部、腹部、背部、四肢などに多くの外傷がみられる場合には、虐待の可能性を考慮し、児童相談所に報告するとともに、話し合いの場を設ける, 未知の薬剤を使用する際には、薬効や投与量、注意点などをしっかりと確認した上で、投与を行う, 病院の基準的な看護方針だけに準じてケアを行うのではなく、個人の能力向上において高い意識を持ち続け、より有効な早期治療法・ケア法の習得に邁進する, 認知症患者が退院し在宅療養に移行する際、患者が安心・安全・安楽な生活を送ることができるよう、ケースワーカーや在宅看護師と連携して、在宅移行支援を行う, カンファレンスにおいて症例ごとにジレンマが生じ、方針が定まらないことで患者に適切なケアを実施できない場合には、グループ・病院単位で基準を設ける, 看護を提供する者として、心身ともに健康な状態を維持し、ウイルスなどの感染防止や医療ミスを防ぐためにも、病気発症時には出勤せず、自宅で療養する, 患者が安心して治療を受けられるよう、倫理的配慮を持って看護を行うとともに、看護提供者としてボランティアなどを通して地域社会に貢献する, 禁煙が必要な患者の喫煙現場を目撃した際には、禁煙を促す(これには、患者の健康維持と、環境破壊の防止の効果がある), 胸部大動脈瘤の手術で、破裂のリスクと対麻酔になるリスクをインフォームドコンセント(正しい情報を得た上での合意)した上で、治療に際しては患者が選択した治療法を尊重する, 術後、除脈のために体外式のテンポラリーペースメーカーを外せない患者に対して、体内留置型のペースメーカーを植え込む処置を行う, 歩行が不安定で転倒歴のある術後のせん妄患者は、歩行する際にナースコールをするように説明・指導しても、一人でトイレまで歩行することがあるため、患者本人と家族の同意を得て、夜間のみ離床センサーを使用する, 病棟業務が多忙な状況であったとしても、緊急入院の患者を受け入れ、他の患者と同様に質の高い看護・医療を提供する, 患者から「信頼しているから言うけど、他の人には話さないでね」と秘密話をされた際、その内容を看護や治療の目的以外で他者に口外しない. 患者への清潔なリネンの提供 患者に使用したリネンからの患者および医療従事者への感染予防 ナースのヒント|明日のヒントが見つかるWebメディア , 排便・排ガスを促すため、腸重積の診断のために行われる 浣腸液には50%グリセリンを温めて用いる 新生児5~10ml、乳児10~20ml、幼児20~30ml、学童は30~50mlを用いる 浣腸器専用の注射器にネラトン・カテー... 目的 看護実践情報. 基礎知識編; 事例検討編; 看護政策; 災害看護. Ryu. 2015/12/28 看護研究では、事例研究を行う人が多いですね。臨床の現場で働く看護師にとって、事例研究は日々の仕事の中で研究課題を見つけることができますし、統計の面でもかなり優位であると思われます。 10. 活動実施年表 「平成28年熊本地震」に関する支援活動; 西日本豪雨(平成30年7月豪雨)に関する情報; 東日本大震災復興支援事業 ナースのヒント|明日のヒントが見つかるWebメディア , 胃癌の診断を受け幽門側胃切除(ビルロートI法)を受けることになったaさんaさん(男性・57歳、会社員・課長)診断:進行胃癌既往歴:54歳より高血圧を指摘され内服治療継続中。入院目的:胃癌の手術家族構成:本人と長男(独身、コンビニのアルバイト 1. Copyright© 関連記事 . 看護師 看護用語 東京都 全科共通, 看護学生や看護師が一度は経験するケーススタディ。自身の看護を見直すため、看護技術の向上のために実施される非常に重要な勉強の1つですが、初めて取り組む方は、どのように実施すれば良いのか、どのように記述すれば良いのか、必ず悩むことでしょう。, そこで、当ページではケーススタディの実施経験が浅い方のために、「1、ケーススタディとは」、「2、ケーススタディの目的」、「3、ケーススタディの2つの方式」、「4、ケーススタディの構成」、「5、テーマの例」、「6、実施における注意(倫理的態度)」の6項目について詳しくご説明します。, ケーススタディとは、ある1つの事例(ケース)に対して仮説を立て、それを検証していく研究のことです。「看護研究」よりも簡易的であるため、「プレ看護研究」とも呼べます。また、「事例研究」と称されることもあります。, 看護研究とケーススタディ(事例研究)の違いは、看護研究は“看護全体”に対する研究であり、ケーススタディ(事例研究)は“1つの事例”に対する研究のことです。, また、看護研究は確証されていない看護実践を取り上げた研究であるため、主に看護師としての経験が豊富な方が行います。それに対して、ケーススタディは1つの事例を取り上げ、自身の看護技術の向上や“気づき”を得るための研究であるため、主に看護学生や新人看護師が行います。, ケースタディの主な目的は、上で述べたように看護学生や看護師が自身の看護技術の向上や“気づき”を得るために行うものであり、いわゆる「学習」のための研究です。自分の力でアセスメントや看護診断などを行うことによって、問題解決のプロセス構築や倫理的思考の訓練を行うことができるのです。, また、「研究」を目的として行われる場合もあります。ケーススタディは看護研究よりも簡易的なものでありながら、1つの事例に対して深く研究することで、新たな看護方法を発見できることも多々あります。それゆえ、研修体制が充実した医療施設では、新人看護師だけでなく熟練の看護師に対しても実施を促すことがあります。, ケーススタディは、1つの事例に対する研究ですが、厳密には「ヒストリカル・スタディ」と「インシデント・スタディ」の2つの方式が存在します。, ヒストリカル・スタディは、事例(問題)の初めから終わりまでの一連の過程を取り上げて研究する方式です。主に、患者1人を対象とした個別的な問題解決を行う場合に用いられるため、通常のケーススタディといえばヒストリカル・スタディの事を指します。, インシデント・スタディは、事例(問題)の断面を取り上げ、問題の原因や対策を考える方式です。主に、患者1人だけではなく、複数の患者を対象とし、比較検討する場合に用いられるため、看護研究に近い方式と言えます。, ケーススタディを記述する際には、ある程度の構成に従う必要があります。しかしながら、構成は厳密に決められているわけではなく、基本的には「動機」・「患者情報または事例の概要」・「看護診断から導いた看護問題」・「実施内容と結果」・「考察」が書かれていれば、どのような構成でも問題ありません。, 以下に、ケーススタディの構成の一例を挙げますので、どのように記述していけば良いのか分からないという方は、以下の構成で記述していけば良いでしょう。, 担当患者への看護行為などについて、自分の興味あること、気掛かりなこと、失敗したことなどを取り上げる。, 研究対象者(患者)の氏名(A氏のように記述)、年齢、性別、診断名、身体的特徴、発病から入院までの経過、受け持ち時の状態(アセスメント)などを記述する。, なお、以下に各項目の概要についてご説明します。「研究場所・研究期間」に関しては、特筆して説明することがありませんので省略します。, ケーススタディを始めるにあたって、まずテーマが決まらなければ進みません。疑問を持った出来事はないか、自分は何がしたいのかなど、今一度考えてみましょう。, ケーススタディは、自分の看護行為に対する反省ではありません。自身の看護の質向上のために、どのようにケアを行うべきかを検討・研究するものです。それゆえ、「こうしたらこうなるかもしれない」という事例に目を向けてみると良いでしょう。, なお、取り上げるテーマの概略は最初に決める必要がありますが、本文と一致または狭義的でなくてはならないため、最終決定は本文を記述した後にしましょう。, 「はじめに」では、“このような研究を行った”という研究全体の要約を記述します。つまり、「どんな対象のどんな課題に対して、どんな介入を行い、どんな結果を得た」というように、実施した研究の概略を記述するのです。, それゆえ、冒頭の項目ではあるものの、全ての記述が終了していないと書くことはできません。必ず最後に書くようにしてください。または、最初にある程度の要約を記述し、最後に修正してください。, また、当項目は読者の心を惹きつける上で最も重要であるとともに、疑問や混乱を起こしやすい項目ですので、以下の注意点を守り、時間をかけて記述することを強くお勧めします。, 「はじめに」は、実施した研究の概略を説明する項目であるため、本文にはないこと、または本文と相違のあることを記述しないよう注意してください。, 「援助」「支援」「介入」「看護援助」「看護支援」「看護介入」といったように、同じ意味を持つキーワードがたくさんあります。キーワードを変えて書いてしまうと、“このキーワードは何を意味するのか”と、混乱を招いてしまいます。必ず、キーワードは統一するようにしましょう。, これは内容を分かりやすくするためです。「自分」「患者」「疾病」など、主語を明確にすることで、読みやすい(伝わりやすい)文章になります。, これも内容を分かりやすくするために必要なことです。たとえば、「~しており、~によって、~することで、~の結果が出たが、~によって、~が生じた。」というように、一文が長くなりすぎると読みにくくなってしまいます。どうしても長文になってしまう場合には、接続語を上手く活用して、文を分けてください。, また、主語を長くするのも考えものです。たとえば、「同年代の親しい療養仲間の死の影響で精神的不安が増大した患者への看護は・・・」のように、主語は「患者への看護」でありながら、主語の修飾が非常に長くなってしまうと、理解しにくくなります。この場合も文を2つに分けて書くようにしてください。, なお、これらの注意点は「はじめに」だけでなく、本文すべてに当てはまることですので、質の高いケーススタディにするために、本文全体を通して遵守してください。, 「患者情報」には、患者の氏名(A氏のように記載する)、年齢、性別、診断名、身体的特徴、発病から入院までの経過、受け持ち時の状態(アセスメント)などを記述します。, 誰のどのようなことに対する研究であるかを明示しなければ、実施した看護行為や結果の正当性がみえてきません。, 特に患者の身体的特徴やアセスメントした内容について深く説明することで、研究の“土台”が築かれ、実施した看護行為や結果が明確になりますので、得た情報(研究に関連する)は全て記述してください。, 「看護の実際」には、看護問題(患者の問題)、看護目標、期待される結果、看護活動などを記述します。研究の内容を読者に伝えるために最も重要な項目であるため、詳しく記述してください。, また、文面上で分かりやすく分類するために、1)看護問題、2)看護目標、3)期待される結果、4)看護活動、のように各項目に分けて記述しましょう。, 看護問題は、すでに患者に起こっている問題と起こる可能性のある問題の両方を取り上げます。アセスメントから得た情報をもとに看護過程に従って診断を行い、看護問題を導き出してください。また、列挙するだけでなく、各看護問題の詳細の説明も忘れないでください。, 看護過程において、アセスメントと看護診断を経て導き出した看護問題に対して、看護介入を行うことでどのように改善を図れるのかを考え、目標を設定します。記述の際には、端的にまとめましょう。, 看護介入によって、どのような成果が期待できるかについて記述します。これは、「実施及び結果」に繋がることですが、関連する事柄でなくても問題はありません。研究開始時に思ったことを書いてください。, 看護問題を解決するために実施した看護介入について記述します。必ず、看護問題に関連した事柄を記述してください。なお、看護介入の詳しい内容については次項で説明するため、ここでは端的に箇条書きで構いません。, 「実施及び結果」には、研究開始から終了まで、看護問題を解決するために患者に対してどのような看護介入を行ったのかを詳しく記述します。, 「1日目」「2日目」というように、詳細な時系列で看護介入の内容をこと細かく説明する必要はなく、ある程度の時系列でポイントとなる事項を取り上げて記述してください。, 当項目では文章が長くなるため、「看護介入をカテゴリー別に分けて書く」または「段落ごとに時系列で書く」という構成で記述すれば、読者にとって読みやすく、整理された内容に仕上がります。, これらはあくまで一例ですので、この通りにする必要はなく、読者にとって分かりやすく記述されていれば書き方は何でも問題ありません。, 「考察」には、結果までの内容の概略、結果の解釈や私的・個人的な意見、本研究における今後の課題、研究を通して発見した新しい事実、達成できなかった看護問題、反省点・改善点など、いわゆる実施した内容を通しての総評を記述します。, 「考察」と似ていますが、「おわりに」には研究を通して学んだことについて記述すると良いでしょう。また、今後どのようにしていきたいかなどについて書いても良いでしょう。, 参考にした文献や引用した文献があれば記載しましょう。特に引用文献においては、どこの文章かが明確に分かるように、テーマや氏名だけでなく、ページや行、引用文献の年代(研究当時)など詳しく記述してください。, 次に、これまでに実施されたケーススタディのテーマの一例をご紹介します。どのような事例を取り上げたら良いのか悩んでいる方は、参考にすると良いでしょう。, ケーススタディの実施にあたっては、健康上の問題を有し、医療を受けるために入院している患者を対象とする場合が多いため、患者に負担をかけるようなことがあってはいけません。また、「プライバシー」「自己決定」「匿名性と守秘性」「公正な取扱いを受ける権利」など、患者の人権に対して十分に配慮する必要があります。, 特に看護学生は、看護師としてはまだ正当に看護ケアを行える立場にはありませんので、過剰な看護ケアによる患者の自立意欲や治療における積極的態度の損失を招く危険性があります。, それゆえ、患者の「自立」や「自己決定」を尊重するとともに、看護過程の中で患者の果たす役割を十分に考慮しなければいけません。なお、事例として研究する患者(協力者)の同意は必ず得ておきましょう。, また、必要な場合には、施設内の倫理審査委員会の許可を求めるなどして、患者を第一に考えた上で実施する必要があります。その他、他の研究で使用した調査用紙やデータは必ず出典を明らかにし、引用や参考にした研究についても必ず明記してください。, ケーススタディの実施に際して、また記述に際して、多くの時間を費やすはずです。しかしながら、自分の看護を見直すため、看護の質向上のために、非常に大切な勉強の1つです。, また、レポートとして多くの人が閲覧し、時には先行研究として参考にされることもあるでしょう。看護学生や看護師の毎日は多忙を極めますが、自分のために、患者のために、他の医療従事者のために、時間をかけて納得できるものに仕上げてくださいね。, なお、ケーススタディは後に看護研究へと進展していくもので、看護研究の書き方に通じるところが多々ありますので、以下の記事も併せてお読みください。, 東京都在住、正看護師。自身が幼少期にアトピー体質だったこともあり、看護学生の頃から皮膚科への就職を熱願。看護学校を経て、看護師国家資格取得後に都内の皮膚科クリニックへ就職。ネット上に間違った情報が散見することに疑問を感じ、現在は同クリニックで働きながら、正しい情報を広めるべく、ライターとしても活動している。, 子どもにとって、10年以上にもわたって、1日8時間以上教室でずっと、じっとし続けることは、ほ, 看護研究は、多くの医療関係者の参考資料となり、看護全体の質の向上を図る上で非常に役に立ちます, 一般的には「エコノミークラス症候群」として知られている深部静脈血栓症(DVT)。この疾患は長, 休みの日の前日は、めちゃくちゃテンションが上がる!特に給料日後の最初の休日の場合は、自分の中でテ, これから手術室で勤務しようと考えている看護学生や転職を考えている看護師の方のために、業務の内, VAP(人工呼吸関連肺炎)の看護|原因や予防バンドル、ガイドライン、6つの看護ポイント.