水晶の振動を元にした発振回路は、通信機器などの周波数信号源、時計(クォーツ)のタイミング源、テレビのカラーバースト信号源などとして、従来から大量に使われてきました。近年では、デジタル回路のクロック源として、膨大な数が使われています。発振回路には、水晶発振の他に、LC発振、CR発振、セラミック素子を使った発振などがありますが、水晶発振ではppmオーダの精度が得られるのに対して、他は%の精度が許容できる回路に限られます。, ちなみに、水晶が電気回路素子として使えるのは、水晶に圧電効果があるからです。フランスのキューリー兄弟らが圧電効果を見出したのは、1880 年~1881年にかけてのことですし、アメリカで水晶発振器が発明されたのも1920年代です。トランジスタの発明は1948年、ICが生まれたのは1958年とされていますから、水晶は半導体などよりずっと古くから利用されてきたわけです。, その際に、結晶軸に対してどのような角度で切り出すかで、周波数温度特性や振動モードが決まります。最も多く使われるMHz帯の水晶では、ATカットと呼ばれるものが広い温度範囲で、偏差の小さな特性が得られます。腕時計などに用いる水晶では、室温(体温)付近で温度係数がゼロになるような角度で切り出します(図1)。, 一方、時計では32.768kHz(15回分周で1秒)と周波数が低いため、水晶を音叉型にして、屈曲振動モードで発振させます。何れも機械的に振動するので、中空のケースに収められます。石英の薄い板が中に置かれるわけですから、振動や衝撃などのストレスを与えないことが大切です。, 何れも振動子として動作している状態では、共振状態にあるわけですが、共振は基本となる振動数の他に、奇数倍の振動数でも起こります。例えば、10MHzの水晶は、30MHzや50MHzでも発振します。これをオーバートーン発振と言います。図2は、基本波と3次オーバートーン発振時の水晶片断面イメージです。, 図3は、インバータ(NOT回路 / 反転アンプ)を利用した回路です。図のRxとRdは不要な場合もあるため、RxとRd無しで覚えている人もいるかもしれません。この回路はシンプルなこともあり、「つなげば動く」と考えがちです。しかし、この回路の動作はアナログです。それに加え、水晶という機械振動素子が回路中に在ることなどの理由から、幾つもの配慮が必要です。回路図の段階で言うと、例えば、C1とC2の容量は水晶メーカで指定された値にしますが、水晶のデータシートに記載されている値は、配線やデバイスの入力等によって形成される容量も含めた値です。絶対値が数pF~20pF程度と小さいので、浮遊容量なども無視できませんから、実装するC1、C2は、他の容量を差し引いた値にします。入出力間の浮遊容量も小さく抑えてください。, もう一つは、RxとRdです。これらは、発振の強度(負性抵抗や励振電力)を調節するための抵抗です。水晶発振では、水晶振動子を振動させるのに十分なゲインを必要とする一方で、オーバートーンの周波数帯でゲインが大き過ぎると、回路がオーバートーン発振してしまうなど、信号の純度や安定度の低下を招くからです。ちなみに、RxやRdが要るのか要らないのか、要る場合はいくらの値にするかは、水晶とインバータの組み合わせで決まります。値は実験的に求めることもできますが、マイコンなどと組み合わせる場合には、水晶メーカーのWEB上で各マイコンに対応するRxとRdの値がリストアップされているので、これを利用するのがよいでしょう。, 次は、回路の動作についてです。意外に知られていないことの一つに、発振開始の直流条件があります。インバータの入出力間に5mV~200mV程度の電位差が無いと、水晶が振動するキッカケが得られず、発振が始まりません。実際に「発振しない」というトラブルの一部は、電位差の不足が原因であることが分かってきています。もう一つ知っておくと良いのが、入力と出力の信号波形の違いです。出力側はインバータの出力ですから、方形波です。言い換えれば、高調波成分を多量に含んでいます。これに対して、入力側は水晶振動子の自由振動波形が表れますので、ほとんどの場合に正弦波です(図4)。, クロック信号は、デジタル回路の動作に不可欠なものですが、周辺のアナログ回路や高感度電子機器にとっては不要な信号であり、ノイズです。したがって、クロック回路からは不要な輻射や伝導が起きないように、注意しなければなりません。不要な輻射や伝導(EMI)は、回路形態よりも実装状態に大きく左右されます。, 図5に示したように、水晶発振回路を形成する配線は、ノイズを放射するアンテナになってしまうことを念頭に置いた設計が求められます。, 半導体, 電子部品, 工具, 計測器, 制御機器, 機械部品など今さら聞けない あんな質問・こんな質問にお答えします!, カスタマーサービス:045-335-8888 (平日 9:00 - 18:00). ‚éƒs[ƒN“dˆ³VL1=2*150*4*510/22e3=27.8V. 地絡方向継電器とは 地絡方向継電器とはDGRと呼ばれ、地絡事故を検出するための電気機器です。 地絡継電器(GR)は高圧ケーブル・電気機器の絶縁劣化し、アーク地絡・完全地絡を起こした際、事故を検出して遮断器へ遮断命令を送ります。 ... 限流ヒューズとは まず大枠として電力ヒューズというものがあり、これは短絡や過電流などの定格以上の電流から回路を保護するための部品です。主に電力回路(高圧)で利用されるモノを指します。 定格以上の電流が流れた場合、エレメントが溶断する... 概要 高圧遮断器とは、キュービクルなどの高圧受電設備に用いられる電気機器であり、主に短絡電流や過電流などの大電流を遮断するために使用します。 高圧受電設備には断路器やPASなどの開閉装置がありますが、断路器は充電されている回路、PA... 概要 過電流継電器とは、電線や電気機器への過負荷や短絡を遮断するために使用される保護装置です。 OCR (Over Current Relay)とも表記し、誘導円板形と静止形の2種類に大別され、計器用変流器(CT)やVCBなど高圧遮... https://www.jeea.or.jp/course/contents/05103/, http://www.shizuki.co.jp/electric/power-factor/, 田沼和夫『大写解 高圧受電設備: 施設標準と構成機材の基本解説』オーム社,2017年, 公益社団法人 日本電気技術者協会『進相コンデンサ回路に直列リアクトルを設置する目的』. ブロッキング発振回路は弛張型自励発振回路の1つ ブロッキング発振回路をトランジスタの増幅作用を用いた帰還型(フィードバック型)発振回路として説明されている場合が多いですが、それだと、どうしても適当に誤魔化さないとうまく説明できないように思います。 【解説付き】コンデンサとトランジスタを使ってLEDを点滅させてみよう ~弛張発振回路~ - Duration: 21:56. アルミ電解コンデンサは、低コストで入手性にも優れた大容量コンデンサの定番です。よく知られるように、コンデンサの静電容量は、対向する電極の面積と電極間に挟まれる誘電体の比誘電率に比例し、誘電体の厚さ(電極間の距離)に反比例します。表1に、コンデンサに使われる主な誘電体材料の誘電率と厚さを示しました。アルミ電解コンデンサでは、誘電体として酸化アルミニウムが使われます。この酸化膜は、耐圧が高く実質的な厚みを極めて薄くできるうえ、箔表面をエッチングすることにより実効面積を見かけ上の面積を数十~数百倍にできるので、大きな静電容量を実現できるからです。, アルミ電解コンデンサは小型大容量なので、電源の平滑、電源ラインのバイパスやデカップリング、低周波のカップリング(DCカット)など、電子機器内の多数の場所で汎用的に使われています。しかし、他のコンデンサに比べ、事前にその特性の理解を多く必要とするコンデンサであることも確かです。有極性であることなどはその典型ですが、他にも押さえておきたいパラメータがあります。基本的には図4に示した等価回路で考えるのが分かりやすいでしょう。この等価回路はアルミ電解コンデンサ特有の極性や、後述する再帰電圧などを加味しない簡易的なものですが、等価回路で他のコンデンサと比べると、r(等価並列抵抗:漏れ抵抗)とESR(等価直列抵抗)の影響が大きいです。, 例えば、ESRですが、電解液はイオン伝導であり、電荷を伴うイオンの移動度が問題となるため低ESR化に限界があります。言い換えると、漏れ電流や直列抵抗分の影響を受け難い回路に使うのが得策です。さらに、耐圧に十分なマージンを見込むことや電源回路などリップル電流が大きい箇所で使用する場合は、リップル耐力の大きなものを選ぶことなどが求められます。また、アルミ電解コンデンサは大容量、つまり図4のCが大きいので、r、ESR、Lなどとの間で形成される時定数は基本的に大きくなります。これは使用できる周波数範囲が低く、高周波用途には不向きであることを意味します(図5)。同様に、並列抵抗(r)が他のコンデンサより小さいため、高精度の時定数回路には適しません。これらのパラメータは個々にバラツキがあるので、例えば複数のコンデンサを接続する場合は、分圧抵抗など電圧(電流)をバランスさせる配慮を必要とします。, 電解コンデンサは、ケミコンやケミカルコンデンサなどとも称されます。これは、電解コンデンサが紛れもなくケミカル(化学的)なデバイスであることを意味したものと言えます。, 因みに、化学反応は温度に依存する部分が大きいので、電解コンデンサのパラメータは無視できない温度特性を持ちます。さらに、化学反応に伴って特性も変化します。例えば、内部の電解液は時間と共に蒸散して静電容量などの特性が劣化、やがて寿命を迎えます。電解コンデンサが有寿命デバイスであることは、他の電子デバイスと比べて際だった特徴です。つまり、電解コンデンサを使う場合は、寿命を設計に織り込む必要があります。寿命は個々の製品毎に明示されていますが、先に述べたとおり温度などの条件で大きく変わります(図7)。, 一般に、化学反応速度の温度依存性はアレニウスの式に従うことが知られており、簡単には、「温度が10℃上昇する毎に寿命は半分になる」と解釈できます。したがって、周囲温度や内部温度上昇を抑えることは長寿命化の必須要件です。確実な寿命推定の際は、メーカーの指定する計算法等に従ってください。電解コンデンサで大きな充放電を繰り返すと、条件によっては容量の減少や内部でのガス発生などが起こる可能性がありますので、一般用の電解コンデンサを蓄電目的で使用することは避けてください。, 電解コンデンサの実装における注意点を幾つか挙げます。コンデンサのケースは、マイナス電極と接続されているように思われがちなのですが、実際には電位は保証されません。したがって、コンデンサが周囲の回路部分と接触しないように配置してください。同様に、外装スリーブも絶縁が保証されているわけではありません。, 液漏れやガス放出に対する対策も必要です。電解コンデンサには電流による発熱、電解液の蒸発、電解液の電気分解によるガス発生などによって、内部の圧力が上昇した場合に備えて圧力(開放)弁が設けられています。圧力弁は、封口材の一部など部品下部、あるいはアルミニウムケースの上部などにあります。コンデンサの実装に際しては、弁の開放に備えて近傍(上または下)に空間を確保してください。下側に弁がある場合は、プリント板にガス抜き穴(または空間)を開けてください。また、漏れた電解液でパターンを汚染されることが考えられるので、コンデンサの封口部の下にはパターンを配置しないようにします。なお、ネジ端子形の封口部は上向きを原則とし、横に寝かせる場合には、圧力弁部を上側とするか、陽極端子を上側にします。, 実装の注意とは少し違いますが、再起電圧への配慮があります。電解コンデンサでは、一度放電しても時間経過後に再び端子間に電圧が発生する、再起電圧という現象が起こります。再起電圧が危惧される場合は、1kΩ程度の抵抗器を通じて放電してください。なお、コンデンサには1/2×C×V^2のエネルギーが蓄えられます。高圧・大容量のコンデンサではエネルギーも大きくなるので、機器内部の点検などに際して、感電等取り扱いに十分な注意を忘れないでください。, 半導体, 電子部品, 工具, 計測器, 制御機器, 機械部品など今さら聞けない あんな質問・こんな質問にお答えします!, カスタマーサービス:045-335-8888 (平日 9:00 - 18:00), アルミ電解コンデンサの基礎知識 | Aluminum Electrolytic Capacitors Guide. [5-4] 水晶発振回路 5-4 水晶発振回路 水晶振動子 この節では、やや気難しい回路を題材として、各種の解析を適用します。 また、一度作った回路を部品として再利用する階層設計の方法を練習す ることも本節 … ブロッキング発振回路は弛張型自励発振回路の1つ ... (ちなみに電池やコンデンサは電圧として蓄えています。 ... また正確な動作特性(周波数や出力電圧、電流など)が必要な用途にはブロッキング発振回路は全く向きません。 水晶の振動を元にした発振回路は、通信機器などの周波数信号源、時計(クォーツ)のタイミング源、テレビのカラーバースト信号源などとして、従来から大量に使われてきました。近年では、デジタル回路のクロック源として、膨大な数が使われています。 鉄道模型などのコントローラ回路を調べていて、『だれにもつくれる scrホビーマニュアル』 訳者代表 小津厚二郎 オーム社 にサイリスタを使った弛張発振回路を見つけました。サイリスタ1個でスピーカを鳴らすブザー回路です、あまり大きい音は出ません。 高圧進相コンデンサとは、キュービクルや受電所などの高圧受電設備において用いられる電気機器になります。 電力会社から受電した電力は、変圧器を利用することで200Vや100Vに降圧され、需要家内の電動機や電灯をはじめとする負荷の動力として使用されます。 しかしこういった負荷は、力率が60~80%程度の遅れとなる場合が多く、そのままでいてはせっかく受電した電力を効率よく活用できません。 (※力率とは「皮相電力に対する有効電力の割合」を示し、この値が小さいほど無効電力が … 鉄道模型などのコントローラ回路を調べていて、『だれにもつくれる scrホビーマニュアル』 訳者代表 小津厚二郎 オーム社 にサイリスタを使った弛張発振回路を見つけました。サイリスタ1個でスピーカを鳴らすブザー回路です、あまり大きい音は出ません。 (21)Ž®‚æ‚èƒgƒ‰ƒ“ƒWƒXƒ^OFFŽžŠÔT2=(440e(-6)/510)‚Œ‚Ž(2*150*510/22e3)=1.67usec. 用することで、トラ ンジスタ動作による発振を視 聴覚的に隙認することができる。また、接続する 抵抗やキャパシタの違いで発振周期が変化するの で、回路素子の役割を理解できる。つまり、トラ ンジスタの動作と同時に、抵抗やキャパシタの役 割を視聴覚的、体験的に確認することができ 中国から送料込み 2SC945 100本 $1.58 約200円が届きました。 eBayを見ていたら「2SC945 100Pcs Free shipping」と有ったのでオーダしてみました。 丁度二週間後の本日到着。 この写真の右側が中国産 … 親子でプログラミング&電子工作 2,433 views 民生用機器、産業用機器といった用途を問わず、電子回路では、クロック信号が重要な役割を果たしている。その信号源として用いられるのが水晶振動子や、同振動子を用いて構成した水晶発振器である。本稿では、この水晶発振器の仕様や使い方について4回にわたって解説する。 アルミ電解コンデンサは、低コストで入手性にも優れた大容量コンデンサの定番です。よく知られるように、コンデンサの静電容量は、対向する電極の面積と電極間に挟まれる誘電体の比誘電率に比例し、誘電体の厚さ(電極間の距離)に反比例します。 高圧進相コンデンサとは、キュービクルや受電所などの高圧受電設備において用いられる電気機器になります。, 電力会社から受電した電力は、変圧器を利用することで200Vや100Vに降圧され、需要家内の電動機や電灯をはじめとする負荷の動力として使用されます。, しかしこういった負荷は、力率が60~80%程度の遅れとなる場合が多く、そのままでいてはせっかく受電した電力を効率よく活用できません。, (※力率とは「皮相電力に対する有効電力の割合」を示し、この値が小さいほど無効電力が多くなり、送電しても使用されない電力が増えてしまう。), 電動機や電灯などの力率は「遅れ」となりますが、進相コンデンサはその名の通り力率は「進み」となります。, 進相コンデンサを需要家の電力系統に接続することで、止むえず発生した遅れの位相を、強制的に進ませ、系統全体としての力率を1(=100%)に近づけるということになります。, 電動機などの遅れ負荷によって、系統全体の皮相電力はS1まで遅れ側にベクトルが向いてしまいます。, するとベクトル図において、無効電力同士が相殺されるため、合算すると無効電力は無効電力QL2にまで削減され、最終的に皮相電力S2にまで改善されます。, このようなイメージで皮相電力は本来の位相側へと回復し、力率が改善されるということになります。, 電力会社は進相コンデンサなどによる力率改善を重視しており、需要家は力率改善を行うことによって電気料金の割引を受けることも出来ます。, 電路に進相コンデンサを接続すると、電路の高調波成分が増大し、波形のひずみが大きくなってしまうのです。, 直列リアクトルは進相コンデンサに対し、直列に接続することで効力を発揮し、高調波に対して回路を誘導性にすることが出来ます。, 高調波の外部への流出を抑制するだけでなく、突入電流の抑制も兼ねており、継電器(OCRなど)や変流器(CT)など計器の損傷も防止します。, ちなみに直列リアクトルは、ただ容量が大きいものを選べば良いというモノではなく、使用するコンデンサ容量の6%が原則です。, これは5次の高調波をピンポイントで対策するためであり、計算上は4%で良いですが、裕度を取って6%となっています。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。.